日本史の主役は武士や公家、庶民だけではない――。坊主(僧侶)は飛鳥時代に日本へ入ってきた仏教の担い手として精神的にこの国を支え、一方で経済力・軍事力を備えて政治的存在感を持つこともあり、また各種の学問や文化の担い手でもあったのだ。
本書では彼らの中から、一般的な坊主の枠を飛び越えて活躍した怪僧・妖僧・奇僧を中心に紹介した。不可思議な力を持っていたとされるものあり、戦国大名顔負けの活躍をしたものあり、武術の達人ありと、実に多種多様だ。
◆目次
1 古代~鎌倉
道鏡
行基
空海
蘆屋道満
頼豪
文覚
武蔵坊弁慶
常陸坊海尊
日蓮
コラム:山法師たちの活躍
2 室町~戦国
文観弘真
兼好法師
一休宗純
雪舟等楊
蓮如
太原雪斎
顕如
安国寺恵瓊
果心居士
曲直瀬道三
施薬院全宗
胤栄と胤舜
本因坊算砂
コラム:足利学校
3 江戸
南光坊天海
以心崇伝
林羅山
教如
沢庵宗彭
天秀尼
列堂義仙
売茶翁
隆光
月照忍岡
武田物外